当院の透析シャントは日帰り手術、手術後の患者様のシャントトラブルに24時間体制で対応しております。
シャントの日帰り手術を行っています
当院では、血液透析に必要なシャントの専門的な手術や検査、カテーテル治療を行っています。シャントは透析を受けている方にとって命綱と言えるものです。担当させていただいた患者様のシャントトラブルに24時間体制で対応させていただきます。
中でも力を入れているのは、シャントPTAというシャントの狭窄をバルーン拡張によって改善する手術です。また、シャント閉塞に関しても血栓を溶かしたり、吸引したりした後にシャントPTAを行う治療が可能です。当院の院長は心臓血管外科専門医や脈管専門医などの資格を持っており、心臓手術や血管外科手術、血管内治療に関して大学病院や専門病院、そして米国留学での研鑚を積んできています。シャントPTAはもともと冠動脈狭窄を改善するための手術で行われてきたバルーン拡張の手法を血液透析用のシャントに導入したものです。当院の院長はシャントPTAだけでなく、冠動脈狭窄手術での経験も豊富ですので、そのキャリアを活かしたシャントPTAの日帰り手術を提供しています。
シャントとは
血液透析を行うためには、大量に血液を透析器に送り込む必要があります。その際、ほとんどは動脈と静脈をつなぎあわせ、太く丈夫にした静脈=シャントを上腕に作ります。動脈は心臓から手に血液を送っており、静脈は手から心臓に血液を送っています。こうすることで一度に大量の血液を体外に取り出すことができるようになり、人工透析が可能になります。
自分自身の血管をつないだものは内シャント、人工的な素材でできたものでつないだものは外シャントと呼ばれます。外シャントは主に手首の血管が細くてシャントに十分な血液が流れない場合に選択される手術法です。手首近くの血管が細くても、肘付近にある血管は十分な太さがあるため、そこを人工血管でつなぎます。静脈だけが細い場合は、肘付近の静脈と手首近くの動脈に人工血管をつなぎます。静脈と動脈のどちらの血管も狭い場合には、人工血管を手首付近でカーブさせてから肘近くの両方の血管につなぎ、手首のカーブ部分にある人工血管で透析を行います。手術後、2週間ほど経ってからでないと透析が可能にならない人工血管が多かったのですが、最近では手術後すぐに透析治療を受けられる素材もでてきています。
シャントの血管内治療が必要な理由
透析で用いるシャントは、閉塞や狭窄が起こって透析に時間がかかるようになったり、まったくできなくなってしまうこともあります。以前はそのたびにシャントを作り直したり、外科手術で血栓を除去する必要がありました。シャントPTAという血管内治療ができるようになったことで、管理さえきちんと行えば同じシャントを長期間に渡って使っていくことが可能になりました。また、シャントPTAは手術時間も短く、身体への負担も少ない治療法です。
シャントの狭窄や閉塞を早期に発見し、適切なシャントPTA治療を受けることで、大切なシャントを長く使っていきましょう。
シャントPTAとは
シャントの狭窄や閉塞を改善するための血管内治療で、シャントPTA(Percutaneous Transluminal Angioplasty)は、日本語にすると経皮的血管形成術になります。
シャントの一部に針(シース)を刺して、先に風船が付いたバルーンカテーテルを血管内に入れて狭窄した箇所でバルーンを拡張させ、その圧力で内側から血管を拡張します。バルーンカテーテルにはいくつかの種類があり、狭窄などが起きている部分の血管に合わせて選択します。エコーガイドを用いた治療ですので、血管周囲に局所麻酔薬を注入でき、それによりほとんど無痛で手術を受けられます。また、バルーンだけでなく、ステント留置を行う場合もあります。閉塞に関しては、血栓を溶かし、吸引するなどしてからシャントPTAを行うことで治療可能です。
血管の狭窄をバルーン拡張によって改善するこの治療は、心臓の冠動脈狭窄に対して以前から行われており、その手法をシャントの改善に用いたものです。